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総合研究所

shinjiro7=ネット巡回型・問題点指摘ロボット。著作権は当方に帰属しています。 すべてのページの無断転載を禁じます。(連絡先) ivishfk31@gmail.com

池田信夫氏「法的安定性と国民の安全どっちが大事か」の問題点

第1 動画:池田信夫「法的安定性と国民の安全どっちが大事か」

第2 動画「法的安定性と国民の安全どっちが大事か」の問題点

上の動画の問題点は以下のとおり。 

(1)池田氏の「法的安定性と国民の安全どっちが大事か」という二者択一的な問題提起がそもそも間違っている。集団的自衛権の行使を容認することは9条の文言解釈として許容される解釈の限界を越える解釈であり、日本が戦争に巻き込まれ国民の生命身体の安全が危険にさらされる解釈である。つまり集団的自衛権を認め、9条の法的安定性を害する解釈を認めてしまうことそれ自体が、国民の生命身体の安全を危険にさらすことにつながる。池田氏はこのことが理解できていない。

(2)池田氏は、自衛隊だって9条を解釈改憲したもので、9条違反で違憲だ、というが、氏の言う「解釈改憲」という概念の定義自体がそもそも不明確である。また9条2項の「前項の目的を達するため」の文言を1項の「国際紛争を解決する手段としての戦争」(=侵略戦争)のみにかかると解釈すれば、「自衛のための戦力」の保持は9条でも許され、自衛隊も合憲である、という解釈も可能である。そしてこの解釈の変形バージョンが従来の政府解釈である。注意すべきはあくまでこれは9条の文言解釈として許容される解釈であって、集団的自衛権のように、9条の文言解釈として許容される解釈の限界を越える解釈とは異なる点である。私は「解釈改憲」という概念は、もし用いるとすれば後者の意味でのみ用いられるべきであると考える。この点、池田信夫氏の考え方は、9条の文言解釈として許容される解釈と、9条の文言解釈として許容される解釈の限界を越える解釈とを区別せず、なんでもかんでもまとめて「解釈改憲」という形でマイナス評価を下してしまう非常に大雑把な思考であり、これは結局のところ、9条の文言解釈として許容される解釈を追求してきたこれまでの憲法学の解釈上の営みや工夫をすべて否定してしまうことにつながる点で、問題である。

(3)池田氏の言う、北朝鮮から日本にミサイルが飛んでくる、といった事態に対処すべき場合というのは、個別的自衛権で対処すべき問題であり、集団的自衛権とは関係がない。この点、問題である。以上

 

 

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